GF*BF

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今年観た映画の中でも特に印象に残ってる一本。
せつない青春ストーリーかと思いきや、主人公3人の物語はみずみずしさ溢れる10代、激動する時代とともに過ごした20代、絡まりすぎた糸がキリキリと音をたてる30代までなだれ込む。
どの役者さんも良かったけれど、きりりとした眼差しが印象的なグイ・ルンメイが特に素晴らしかった、惚れた。
彼女演じるメイバオが傷ついた幼なじみのために髪を刈り上げるシーンの美しさ、自分が愛する男と自分を愛した男がキスをする姿をみつめるあのまなざし、違う人を想いながら互いのパートナーと身体をぶつけあう不毛なセックスシーンのせつなさ。
どの年代にもはっとするようなうつくしさ、胸をキリキリとしめつけるよな痛みが息づいていて、片時も3人(2人、か。)のこころの動きから目を離すことができなかった。
音楽もとても良くて、ラストシーンで流れる3人のそんなあやうい関係性もあたたかく包み込むよな旋律には特にグッときた。
「光にふれる」といい「KANO」といい台湾映画が描く青春はどうしてこんなにも瑞々しく、力強いんでしょう。おばちゃんはもう、その眩しさに完敗です。