ミルコのひかり

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不慮の事故で視力を失ったミルコと、彼が入学した盲学校で出会う仲間たちとの物語。
と書くとお涙ちょうだいの物語やお決まりの友情ものっぽく聞こえますがどちらでもない、こどもたちの演技に見えない自然な演技が葉っぱの上で揺れる朝露のよにきらきらと輝くとてもみずみずしい作品。
メイキングを観ていると、主人公ミルコを覗いては実際に盲学校に通うこどもたちがミルコの仲間役を演じているんですね。その彼らがミルコ役の男の子に「こういう時はこうやってやるんだよ!」って仕草や動きについてたのしそうに教えているのがとっても可愛くて。
本編も演技してるというよりはそんな風にみんなで仲良くなってきゃっきゃやってるのが焼きついちゃった!って感じでとても微笑ましいんですよね。
ミルコの才能をみんなでたのしんで、もーっと面白いことにしちゃおう!というイタリアっぽい陽なこどもたちのそのパワーににこにこはらはらしながら観ている間に彼らのそのパワーが作り上げた美しい結晶のかたちにじーん...。
「友だちのうちはどこ?」「運動靴と赤い金魚」「スタンリーのお弁当箱」などで素朴なこどもたちの頑張りに目を細めちゃった方には特におすすめしたい。
ひととどこか違うと“かわいそう”そう言われがちだけど、違うんだよ。素敵なタイトルとともに自分らしく生きてくための強い強い“ひかり”それを感じさせてくれる作品です。