すれ違っただけの、

こころは水のよう。
水面に上がってきた感情から順にひきあげられ、言葉に、態度に、表情になる。
じゃあ水の中漂い続ける感情たちは?

「目を閉じてすぐ浮かび上がる人/ウミガメの頃すれ違っただけの」(スピッツ/エトランゼ)
JFK空港」や「Hoppipolla」聴くとそんな気持ち。
すぐ気持ちよくなれる麻薬でもあるし遠い遠いもう戻れないふるさとのようでもあるし。ずれてしまったチューニングを戻す機械のようでもある。

わたしに見えるのは、あの子の顔だけ。
今もまだブラウン管の中、微笑んでいる。
消えない。